熊本県玉名市のエコショップちゃぶ台さんからの「ちゃぶ台通信」より
布ナプキン普及委員、のりさんのコラム「布ナプキンのすすめ」のご紹介です。

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 失われる命とその傷〜熊本県の人工妊娠中絶率〜

Q・江戸時代の大名行列、うっかり横切った者は
  刀でバッサリやられてしまいます。
  ただし、ある職業の人だけは例外で許されるとの事。
  さてその職業とは??




------------------------------------------A・産婆さん。

今回はそんな誰もが認める緊急度の高い、大事なお仕事「助産師」さんにお話を伺ってきました。
シャイな方なのでお名前は出しません。以下Aさんとします。
Aさんは玉名の助産師さんとして、お母さんと赤ちゃんのケアをされつつ、
請われて中学、高校の性教育にも携わっておられます。 
優しい笑顔で的確なアドバイスを下さる、とても頼れる、
しかも可愛らしいときた私の尊敬するAさんです。


今回は性教育を通じて多くの学生さん接して気付かれたこと、
荒尾玉名地区の現状についてお聞きしました。

Aさんは、学生さんたちが自分の身体のリズムについてほとんど知らない、または関心が低いという事について心配されていました。

例えば

 ・中学生では自分の生理を手帳に記録している人は 3分の1もいない
   (高校生や大人でも半数!)
 ・月経周期というものを知らない 自分の周期が分かっていない
 ・生理の前に排卵がある事も知らない。もちろん自分の排卵がいつかも分からない
 ・避妊についても知識がない


     といった事だそうです。

中高生では、

 「生理周期が整ってないうちは妊娠しない」

といった間違った認識の子が結構多いそうです。


発育が良く、8歳で生理が始まる子も多く、平均初潮年齢が約12歳という現代で13〜18才の女子学生がこんなにも自分の体について良くわかっていないという状態。

そして性交渉の低年齢化。
それはイコール望まない妊娠に直結です。

 
ちょっと前に「14才の母」というショッキングなドラマがありましたが、
けっしてあれは大都市だけに起こる特殊なケースではないのだそう。
熊本県下の人口妊娠中絶のデータを見せて頂いて私はめまいがしました。

熊本県で平成16年に産まれた赤ちゃんの総数  ・・・・・16,313人


熊本県で平成16年に中絶された赤ちゃんの総数 ・・・・・5,619人

  何と実に25%の赤ちゃんの命が生まれてくる前に失われている!!

  4人授かる命のうちの1人!!

特に10代の妊娠中絶はそのうち702件で全体の12%も占めています。
さらに、荒尾玉名地域は熊本県下でもワーストに入るそうで、Aさんの実感としては

「もし、中絶がなければ、赤ちゃんの数は倍でしょうね」 との事。

この事実を知って本当にショックでした。
この世に生を受けたのに、お母さんの手に抱かれることなく葬られる赤ちゃん、
そして、中絶することによって心にも一生残る、勉強というにはあまりにも痛い代償。
二十歳にも満たない女の子達がどれほどの傷を抱えるのかと思うと悲しくてなりません。

 
Aさんが中学生に避妊についての授業をしていたら、
「こんな刺激的なものは見せてはいけない」
という意見もあり、避妊具を見せる事が出来なくなったことがあるそうです。

安易に避妊の手段を教える事に対する心配は分かります。
しかし、それでは現実に対処できません。
けれど当然、「避妊の方法を教えたらそれでいい」と言う問題でもありません。

教科書から、ただ知識を学ぶだけでなく 
実際に生きた智恵として自分のものとするには
Aさんのような、妊娠、出産、保育の現場にいる方の
具体的なお話を伺うことや、親子間で、こういう大事な
テーマについて語り合える関係を築く事が大事だと思いました。

そして、私はその手段として、「布ナプキン」も役に立つのではないかと気付きました。

今の中高生の自尊感情が低いというデータを見たことがあります。(大人もですね)
 
自分の事を好きでない人は、自分の事も相手のことも大事に出来ないと思うのです。
異性に限らず他人と向き合っていく為にはまず自分を認め、好きになること。
そしてそのためにはまず自分の事、自分の体を良く知ることが大事だと思ったからです

使ったら良く見もせずに捨てられる使い捨てナプキン。
あまりにも便利で普段と変わりない生活を送れるために、
特に意識せずに生理期間を過ごしてしまいます。


それに対して布ナプキンを使う事は、
お気に入りの下着を使う感覚で、
洗う時には自分の経血を観察して体の調子を見ることができます。
布ナプキンを使うのが楽しみで次の生理を楽しみに待ったりします。
そうした中で、自分の体の中にある自然の仕組みの素晴らしさに
気付く事ができたら、自分の体を愛しく思えるでしょう。

布ナプキンを使うことは生理と向き合うこと、
それは自分自身と、愛するパートナーと、
ひいては次の命と向き合う事につながるのではないかと思いました。 
 
小中学校へ布ナプキンのお話をしに行きたいと前から思って
実行していませんでしたが、秋から実現に向けて動きたい思います。

私もAさんのように、女の子達が生理を楽しめるように、
自分の体を大事にできるようにお手伝いできたら、と思います。
 
Aさん、お話聴かせて下さって本当にありがとうございました。
いつも助けて頂いて本当に感謝です。


参考文献・H17熊本県の母子保健(H16年) 熊本県健康福祉部健康づくり推進課

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熊本県のひとつの地区のお話ですが、
数字の多少の差はあれ、同じような現状が全国であると思います。

自分のカラダのことを知ることって
生きていく上での一番大事なことのハズ。
そして、カラダとココロって密接に結びついていることも忘れないで!


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